JIENA CLUB-2020

移りゆく季節の中で、思うことを徒然に書いて行きます。読んでいただけると嬉しいです。

「FRAIGIER JAPONAIS〜pretty girl〜」

フランスのパリの外科病棟でのシーン。

レイナ「にいさん、何やってるのよ」

ルフレッド「レイナ、来てくれたのか。ありがとう」

レイナ「私も、パリに住んでいるから、連絡してくれて良かったけど、木から落ちたって、どういうこと?」

ルフレッド「いや、ただの骨折だからさ」

レイナ「もう、いい歳して木登りでもしたの?」

ルフレッド「そう、木登りしたんだよ」

レイナ「あいかわらず、変わっているわね。私から、義姉さんに、連絡しておきましょうか?」

ルフレッド「いいよ。自分でするよ」

レイナ「明日、退院なんでしょう?」

ルフレッド「うん。退院はするけど、歩けるようになるまで、しばらくかかりそうなんだ」

レイナ「仕事は、休むの?」

ルフレッド「今、大きな仕事は入ってないから、リモートワークにしてもらうように、会社に掛け合うよ」

レイナ「もう、勝手なんだから。私は、現在、次の個展の準備中で、少しは自由が効くから、何でも言ってよね」

ルフレッド「助かるよ。うちの家族は、みんなイスラエルにいるからさ」

レイナ「にいさん、単身赴任みたいな状態だものね」

ルフレッド「どうせ、僕がいないと仕事にならないさ」

レイナ「超一流のファッションデザイナーって、勝手なのね」

ルフレッド「しかし、この足じゃ、コンビニにも行けないな」

レイナ「自業自得よ。私、必要なものがあったら病院内のコンビニで、買ってくるわよ」

ルフレッド「ありがとう、助かるよ。持つべきものは、美人の妹だ」

レイナ「何が、必要?」

ルフレッド「ええと、歯磨き粉と歯ブラシと、タオルと、後ワインがあるかな?」

レイナ「ワインなんか、あるわけないでしょう?ここは、病院よ?」

ルフレッド「残念だ。葉巻を持ってくれば、よかった」

レイナ「にいさん、病院内は、禁煙よ」

ルフレッド「あ、そっか」

レイナ「しょうがないわね。買い物に行ってくるから、おとなしくしててね。看護師さんに、迷惑かけちゃダメよ」

ルフレッド「人を、問題あるみたいに言わないでくれよ」

レイナ「問題あるわよ。にいさん、仕事人間だから、感覚がズレてるのよ」

ルフレッド「僕、ズレてるかな?」

レイナ「とにかく、退院まで問題を起こさないようにね」

ルフレッド「わかったよ」

 

 

ここで、6ヶ月間が過ぎることにします。

ルフレッドが、会議に参加している様子をお願いします。

ルフレッド「私は、その企画に賛成だな」

上司A「アルフレッド」

ルフレッド「ピアニストの演奏に合わせて、モデルがランウェイを歩く。美しいと思うよ」

上司A「しかし、それなりに金がかかるぞ」

ルフレッド「私が、上手くやってみせるさ。お釣りがくるようにするから、大丈夫だ」

上司A「君なら、できるよ」

ルフレッド「それより、その日本人ピアニスト、英語は話せるのか?」

上司A「ピアニストの小室哲哉氏は、去年まで、イギリスのロンドンに住んでいた。英語は、堪能だよ」

ルフレッド「それなら、大丈夫だ。私も、話し相手になってみたいよ」

上司A「アルフレッドって、ポップスも聞くのか?」

ルフレッド「聞くさ。その舞台では、何を演奏してくれるの?」

上司A「坂本龍一の「戦場のメリークリスマス」をはじめとして、映画音楽を何曲か演奏する予定だ」

ルフレッド「いいね」

ルフレッド・ロジャースは、椅子から立ち上がると、窓のそばまで歩いて行って、外を眺めた。

上司A「アルフレッド、今回使うモデルも、自分で選ぶのか?」

ルフレッド「もちろんだ。私は、自分の作品のモデルは、自分で選ぶ主義だよ」

上司A「わかったよ」

 

 

その頃、レイナ・マリア・ロジャースは、パリで個展を開いていた。

ルイーズ「レイナ、個展おめでとう 笑」

レイナ「ルイーズ、来てくれてありがとう 笑」

ルイーズ「あいかわらず、花が好きなのね。すごく、綺麗な個展だわ 笑」

レイナ「私は、綺麗なものが大好きなのよ。でも、今回の個展は、哲学でもあるわ 笑」

ルイーズ「芸術家は、頭がいいものだわ。見せてもらうわね 笑」

レイナ「ええ。後で、感想を聞かせてちょうだい 笑」

ルイーズ「じゃあ、後でね 笑」

レイナ「後で 笑」

愛絵理「マダム、パンフレットをどうぞ 笑」

ルイーズ「ありがとう 笑」

愛絵理「レイナさん、すごい人ですね 笑」

レイナ「今回の個展は、大成功だわ 笑」

 

 

その頃、瑛信はモデルの写真を眺めながら、同僚と話している。

瑛信「アルベール、ジュリは間違い無いんじゃないの?」

アルベール「うん。ジュリは、アルフレッドのお気に入りだからな」

瑛信「アルフレッドが、またモデルを探している。うちにも、またお呼びがかかったんだね」

アルベール「うちは、小さなモデル事務所だ。でも、アルフレッドのモデルになれたら、スーパーモデルも夢じゃないだろう」

瑛信「うちの事務所から、後2〜3人選ばれたらいいね」

アルベール「15人程ピックアップして、アルフレッドのパソコンに送るように言われている」

瑛信「うん。この子なんか、身長があるよね」

アルベール「アルフレッドの作品の雰囲気にも、合いそうだな」

 

 

日本の小室哲哉が作曲しているシーンを、お願いします。

小室哲哉が、ピアノに向かって仕事をしている。

小室「今ひとつだ。もうちょっと、華やかな雰囲気にしたい」

その時、小室哲哉iPhoneが鳴った。

小室「何?仕事中なんだけど?」

玲奈「お兄さま、週末帰って来られるんでしょう?」

小室「うん。おじいさまの誕生日だから、絶対に帰るよ」

玲奈「一緒に、プレゼントを買いに行く約束よ」

小室「玲奈さんは、プレゼント、何が良いと思う?」

玲奈「絶対に、服よ。おじいさまは、古い服しか持ってないもの」

小室「部屋着のことだね。おじいさまは、頑固だけど、玲奈さんのプレゼントした服なら着てくださるだろう」

玲奈「お兄さま、絶対に帰ってきてね」

小室「ははは。わかったよ」

玲奈「絶対よ」

 

 

次は、アルフレッドがパソコンの前で、作業しているシーンです。

ルフレッド「なかなか、いいじゃないか」

ルフレッドは、瑛信の勤める事務所から送られてきたモデルの画像を見ている。

ルフレッド「いい写真だ。瑛信が撮したんだな」

ルフレッドはiPhoneを手に取ると、会社に電話した。

受付A「はい。UNIQLOパリ支店です」

ルフレッド「私だ。ステージプランナーのガブリエルは、いるかな?」

受付A「はい、アルフレッド。すぐに、お電話をお繋ぎします」

ルフレッド「よろしく」

すぐに、電話にガブリエルが出た。

ガブリエル「アルフレッド、今回のステージはすごいよ」

ルフレッド「わかってる。今回のステージのコンセプトについて、もう一度、話がしたかったんだ」

ガブリエル「アルフレッド。僕も、Ave Mariaの人間だから、君の味方だよ」

ルフレッド「今回のステージは、Ave MariaUNIQLOのコラボ企画だ。テーマは、「音楽」だけど、コンセプトが、ハッキリ理解できないんだよね」

ガブリエル「テーマは「音楽」、コンセプトは「流れ」だけど、確かにわかりにくいよね」

ルフレッド「そう。それでいて、あのUNIQLOとのコラボ商品を意識したデザインでなければならない」

ガブリエル「もう一度、クライアントであるUNIQLOパリ支店の小澤さんと、話してみたらどうかな?」

ルフレッド「うん。ガブリエルも、一緒に来てくれないか?」

ガブリエル「わかったよ」

 

 

レイナ「あなた、子供たちは眠ったわ」

城国「うん。僕、ハーブティーを淹れてあげるよ」

レイナ「大人時間ね」

城国「僕は、夜が好きなんだ」

レイナ「あなたの夜行性も、始めはどうかと思ったけど、今はのんびりできて良いわ」

城国「僕は、ショートスリーパーだからね 笑」

レイナ「私は、7時間は眠らないと、スッキリしないわ 笑」

城国「夫婦だって、個性はあると思うよ 笑」

レイナ「私だって、歳下の旦那さんをもらったからには、わがままくらい聞くわよ 笑」

城国「5歳しか、違わないよ 笑」

レイナ「5歳の歳の差は、大きいわよ 笑」

千代 城国は、キッチンでハーブティーを淹れている。

 

 

淳子「哲哉さん、おかえりなさい」

小室「叔母さま、戻りました」

そこへ、祖父の辻田幾久が、カップを持って現れる。

幾久「淳子さん、白湯をくれないかな?」

淳子「はい」

小室「おじいさま、哲哉です。ただいま戻りました」

幾久「うん。哲哉、よくやっているな」

小室「はい」

淳子「お義父さん、お白湯をどうぞ」

幾久「ありがとう」

小室「おじいさま、玲奈さんは?」

幾久「自分の部屋におるよ。バレエを辞めたとか言って、いじけとるよ」

小室「玲奈さん、バレエを辞めたんですか?」

幾久「16歳で、身長が170センチもあったら、群舞の役もつかないからな」

小室「玲奈さん、まだ16歳だし、もっと身長が伸びるんじゃないかな?」

幾久「本人も、それを気にして留学の準備を進めているよ」

小室「ちょっと、玲奈さんの部屋に行ってきます」

幾久「わがままな妹だけど、頼むよ」

小室「戸籍上は、従姉妹ですけどね」

 

 

「コンコンコン」

小室哲哉が、従姉妹の辻田玲奈の部屋のドアをノックしている。

玲奈「はーい」

玲奈が、部屋着姿でドアを開ける。

小室「玲奈さん、久しぶりだね 笑」

玲奈「お兄さま、おかえりなさい 笑」

小室「ちょっと、玲奈さんと話した方がいいと思ってね 笑」

玲奈「おじいさまのプレゼントのこと? 笑」

小室「おじいさまの誕生日プレゼントは、明日の朝、一緒に買いに行こう 笑」

玲奈「良かった 笑」

小室「それより、玲奈さん。今、身長は何センチあるの?」

玲奈「173センチくらい、、」

小室「僕と同じくらい、あるよね?」

玲奈「、、、」

小室哲哉は、玲奈の部屋のソファに座ると言った。

小室「僕ね、今フランスのパリのファッションショーの仕事の依頼を受けているんだよ」

玲奈「ファッションショー?」

小室「パリのランウェイで、僕がピアノで映画音楽を弾くんだよ」

玲奈「わ、かっこいい、、」

小室「玲奈さんも、モデルになったらどうかと思う」

玲奈「私が、モデルに、、?」

小室「玲奈さんなら、僕と同じクォーターだから、スタイルも良いし、背も高いから、ステージモデルになれると思うんだ」

玲奈「私も、日本に居ても身長が高すぎるから、大学から海外に留学しようと思っているの、、」

小室「僕が、いろいろ調べてあげるから、モデルの仕事も考えておくといいよ」

玲奈「うん」

 

 

次は、エリと朱里が、電話で話しているシーンをお願いします。

朱里「お姉ちゃん、その話、本当なの?」

愛絵理「すごいでしょう 笑」

朱里「すごいわ 笑」

愛絵理「流石は、有名デザイナーの妹よね 笑」

朱里「握手してもらったの? 笑」

愛絵理「ハグしてもらっちゃった 笑」

朱里「トム・クルーズでしょう? 笑」

愛絵理トム・クルーズなのよ 笑」

朱里「まさか、そんな有名芸能人が、レイナさんの個展に来てくれるなんて 笑」

愛絵理「私も、驚いたけど、他にも有名人がたくさん来ていたのよ 笑」

朱里「レイナさんって、そこまでの芸術家なのに、お姉ちゃんと同じアパートに住んでいるの? 笑」

愛絵理「私、レイナさんのスーツ姿を見たけど、どう見てもレディーだったわ 笑」

朱里「大丈夫?レイナさん、引っ越したりしないの? 笑」

愛絵理「もし引っ越すときは、私や瑛信も一緒の約束なの 笑」

朱里「お義兄さんのお仕事、うまく行っているのね 笑」

愛絵理「おかげさまでね。瑛信は、もともとカメラマンとしての腕を買われて、パリのモデル事務所に転職したのよ。でも、モデルのマネージャー的な仕事も、うまく行っているのよね 笑」

朱里「お姉ちゃんも、芸術家のレイナさんに気に入られているという訳ね? 笑」

愛絵理「私たち、このパリで、うまく行っていると思うわ 笑」

 

 

城国「ちょっと、そのティーカップをとってよ」

レイナ「うん」

城国「君も、ハーブティーのおかわり、どう?」

レイナ「城国、私、一週間くらい、放浪の旅に出たいわ」

城国「また、そんな変なこと言って」

レイナ「一人で、ホテルに一週間泊まるだけよ」

城国「ダメだよ、猫みたいに家出しちゃ」

レイナ「ダメ?」

城国「子供たち、どうするの?」

レイナ「一週間くらい、あなたが見ててよ」

城国「ダメ。君は、僕の側に居てくれなくちゃ」

レイナ「気分転換がしたいだけなのよ」

城国「じゃあ、僕も、一緒にホテルに着いて行くよ」

レイナ「ええ?子供たちは、どうするのよ?」

城国「瑛信夫妻に、預かってもらうよ」

レイナ「ええ?」

城国「決まり」

城国は、ソファから立ち上がると、キッチンでハーブティーカップに注いでいる。

レイナ「城国、脚の調子はどうなの?」

城国「もう、治ったから大丈夫」

レイナ「日常生活には、問題はないわよね」

城国「君のお兄さんに、名医を紹介してもらったからね」

レイナ「今、痛みとかないの?」

城国「ないよ。さて、何処のホテルに泊まりたいの?」

レイナ「イギリスのサボイに、泊まりたいわ」

城国「そんな高いところ、ダメ」

レイナ「じゃあ、パリの何処か」

城国「何処かって、何処が良いの?」

レイナ「これから、決める」

城国「もう、しょうがないなあ」

 

 

 

玲奈「おじいさま、お誕生日おめでとうございます 笑」

幾久「ありがとう、玲奈 笑」

哲哉「ケーキは、僕が、買わせていただきましたから 笑」

幾久「ありがとう、哲哉 笑」

玲奈「お兄さまと二人で、ケーキを選んだのよ 笑」

幾久「苺のケーキか。とても、春らしくて美しいケーキだな 笑」

繁子「哲哉さん、愛らしいケーキを、ありがとう 笑」

哲哉「おばあさまも、どうぞ、召し上がってください 笑」

繁子「ありがとう 笑」

淳子「さあ、みなさん、コーヒーを入れましたよ。ケーキを、切りましょうね 笑」

玲奈「おじいさま、私からのお誕生日プレゼントがあるのよ 笑」

幾久「何を、プレゼントしてくれるのかな? 笑」

玲奈「メンズの部屋着のセットよ 笑」

幾久「メンズか。今の若い人の服じゃないのかな? 笑」

哲哉「おじいさま、僕も、一緒に選びましたから大丈夫です 笑」

繁子「あなた、玲奈からのプレゼントなのだから、早く開けてみてください 笑」

幾久「はい 笑」

玲奈「おじいさま、早くプレゼントを開けてみて 笑」

幾久は、玲奈から渡されたプレゼントの包みを開けている。

幾久「おお。これは、なかなか渋いな 笑」

哲哉「お似合いになると、思います 笑」

繁子「あなた、これなら着られるでしょう? 笑」

幾久「ありがたく、着させていただきます 笑」

玲奈「よかった 笑」

淳子「さあ、みなさん、ケーキをいただきましょう 笑」

幾久「おお、美味しそうだ。玲奈も哲哉も、一緒に食べなさい 笑」

玲奈「私、ケーキ大好き 笑」

哲哉「僕もです 笑」

 

 

 

ガブリエル「小澤さん、今回のステージについて、お話しをお伺いしたいのですが」

小澤「二人とも、今日は、会いにきてくれて嬉しいですよ。今回のステージは、日本人のポップスの天才ピアニストとの共演になりますからね」

ルフレッド「小澤さん、僕はデザイナーですが、肝心のデザインのコンセプトが、上手く理解できてないんです」

小澤「うん。今回のステージですが、何故Ave MariaUNIQLOがコラボする事になったのかについて、お話しさせてもらっても良いでしょうか?」

ガブリエル「お互いのメリットの為ですよね?」

小澤「うん。Ave MariaUNIQLOには、一つ共通点があるんですよ」

ガブリエル「共通点とは、何でしょうか?」

小澤「それは、Ave MariaUNIQLOも、ブランドとしては若いという事なんですね」

ガブリエル「なるほど」

小澤「うちの創業者は、女性です。女性目線で、UNIQLOブランディングし、LIFE WEAR UNIQLOという新しいジャンルを生み出したんです」

ガブリエル「そう。確かに、UNIQLOもブランドだけど、Ave Mariaのようなハイブランドではなく、カジュアルブランドですね?」

小澤「そうです。UNIQLOの路線は、あくまでも、質の良い普段着を出すことなんです」

ガブリエル「そのUNIQLOが、Ave Mariaとコラボする理由とは?」

小澤「それは、お洒落感、流行感、高級感、ですね」

ルフレッド「しかし、ハイブランドのデザインとは、ブランディングされたもの。カジュアルブランドのデザインのように、マーケティングして、売れ筋の流行の商品を出すのとは訳が違う」

小澤「そこですよ。今回のコラボは、一流デザイナー アルフレッド・ロジャース氏の名前を、お借りしたいからこそ。アルフレッド・ロジャース氏のデザインを、UNIQLOに取り入れたいからに、他なりません」

ルフレッド「つまり、僕の名前とデザインが目的なんですね?」

小澤「特徴を掴みたいだけなんです」

ガブリエル「それで、テーマが「音楽」、コンセプトが「流れ」ですか?」

ルフレッド「僕の得意な、曲線のデザインか、、」

小澤「UNIQLOの定番のデザインとして、ワンピースやシャツに、取り入れたいのです」

ガブリエル「そういうコラボだったのか、、」

ルフレッド「あの契約書は、その意味だったのか、、」

小澤「どうか、考えてみてください」

ルフレッド「わかりました」

 

 

 

その頃、レイナが、「ホテル アステリア」のバスルームのドアを開けている。

レイナ「あら、可愛い石鹸」

城国「この部屋、冷蔵庫にミニバーがあるよ」

レイナ「部屋でお酒を飲むのも、いいわね」

城国「たまには、二人きりで飲もう」

レイナ「そうね」

城国「窓を開けてみよう」

レイナ「今日は、いいお天気。明日は、二人で何処かに行きたいわ」

城国が、レイナの手をそっと繋いだ。

城国「新婚の頃みたいだね」

レイナ「二人きりね」

城国「のんびりしよう」

レイナ「うん」

城国「子供たちは、瑛信夫妻に、預けてきたから」

レイナ「瑛信とエリなら、信頼できるわ」

二人は、パリのホテルで、一週間、観光して過ごすことにしたのだった。

 

 

瑛信「ただいま」

愛絵理「あ、瑛信、おかえりなさい」

瑛信「絵本を読んでいたの?」

愛絵理「うん。レイナさんのところの、子供たちがいるからね」

瑛信「レイナさんたち、本当に自由だね」

愛絵理「レイナさんは、元がお金持ちの家の人だから、ちょっとズレているのよね」

瑛信「城国さんとは、似た者夫婦だけど、二人とも、子供たちを置いて旅行に行っちゃうなんてね」

愛絵理「自由に人生を生きている感じがして、羨ましいわ」

瑛信「まあ、誰にも迷惑かけてないから、いいと思うよ」

愛絵理「そうね」

リビングのソファでは、3人の子供たちが、絵本を読むのを聞いていた。

 

 

玲奈「柚木くん、おはよう 笑」

柚木「辻田さん、今日も早いね 笑」

玲奈「柚木くんだって、早いじゃないの 笑」

柚木「俺は、いつものクラス委員だからさ 笑」

玲奈「柚木くんは、常にクラス委員の人だものね 笑」

柚木「先生のお気に入りだよ 笑」

玲奈「いつも、お仕事お疲れさま 笑」

柚木「辻田さん、留学するって本当なの? 笑」

玲奈「そのつもりだけど 笑」

柚木「俺は、親の跡を継がないといけないからな 笑」

玲奈「柚木くんは、将来は政治家になるのよね? 笑」

柚木「うん。本当は、文章を書く仕事に興味があるんだけどね 笑」

玲奈「私も、将来はおじいさまの跡を継がないといけないけど、他にもやりたい事がたくさんあるわ 笑」

柚木「辻田さんなら、なんでもできるよ 笑」

玲奈「大人になるって、何だか不安ね 笑」

柚木「俺だって、不安だよ 笑」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ロング・バケーション」の続編を映画にしようと思います。

前作で自殺したはずのアルフレッド・ロジャースだが、実は、木に引っかかって落下した為、軽い骨折だけで済んで仕事に復帰している。

自分のデザインを買い取られ、苦悩するアルフレッドだが、時間は無常に過ぎて行き、舞台の準備に取り掛かる。

そして、ランウェイに招かれた日本人天才ピアニスト小室哲哉と出会い、新たな交流が生まれる。

果たして、妹のレイナ・マリア・ロジャースの部屋に、ホームステイする日本人留学生とは誰なのか?

また、朱里と愛絵理のLINE電話での会話も、お楽しみください。

この作品は、フランス映画との共作にしたいと考えています。

映像化がおもしろいように、がんばって可愛く書きます。

よろしくお願いします。